20~30年前まで一世を風靡したワープロ(ワードプロセッサー)ですが、現在はPCにおされて流石に下火です。
ワープロ、といえばもっぱらパソコンのワープロソフトのことを指すようになってしまいました。
使わなくなった人も多く、処分を考えている方も多いことでしょう。
「今どき中古のワープロなんか売れないよね」「流石にもうワープロの買取なんてしてる所はないよね」と思っている人が殆どだと思います。
実は、今でも中古のワープロの需要は一定数あります。
全てのワープロが売れるわけではありませんが、せっかく処分するのであれば、買い取ってもらいたいのが人情というものですよね。長く使ってきて思い入れのある品物であればなおさらでしょう。
そこで、今回はワープロの処分・買取について簡単にご紹介します!
記事を読むことでワープロの処分方法を知ることができます。
また、高く売るためのコツもご紹介しています。
埼玉県でのワープロの買取・回収・処分なら【リサイクルショップ 埼玉出張買取コールセンター】
ワープロについて
ワープロとは?
ワープロは正式名称をワードプロセッサーといい、日本語では編集機能付き文書作成機と呼びます。
タイプライターと混同する人がいますが、タイプライターは文書を作成することしかできません。
一方のワープロはコンピューターを使用することでフロッピーディスクなどの記憶装置に保存することができます。
そのため、自在に編集したり、以前作成し保存しておいた文書を好きなときに再利用したりできるのです。
日本語専用機は1978年に発売され、80年代には大流行しました。
しかし、90年代半ばからパソコンが普及し始めると、ワープロソフトの影響もあって一気に衰退することになったのです。
そして、シャープ製の『書院』を最後に、2003年ごろから製造されていません。
ちなみに、シャープは生産終了後もサポートを続けていましたが、2014年1月31日にワープロ専用機のサポートを完全に終了しました。
主なメーカーと機種について
東芝『Rupo(ルポ)』
世界初の日本語ワープロ『JW-10』を開発した東芝が、個人でも購入できる低価格品として製造したのが初代Rupo(ルポ)であるJW-R10です。
非常に力を入れて作られたシリーズで、他社製品と比べても速いスピードで性能が向上されていきました。
1985年から2000年まで製造されています。
富士通『OASYS(オアシス)』
特にプロユースで大きな人気があった機種です。
他社の製品と比べると個性が強いことから、あまり人気がないというイメージをもたれがちでした。
実際にはシェアNo.1の名機です。
1980年に初めて製造され、2001年をもって製造を終了しました。
NEC『文豪』
MS-DOSファイル変換機能やオプションの専用ソフトウェアにより、同社製のパソコン(PC-9800シリーズやN5200シリーズなど)と互換性を持っているのが特徴です。
そのため、同製品のユーザーにとってセカンドマシンとしても扱いやすいと評判でした。
名前のとおり、文豪の安部公房が開発にかかわっていたことでも有名です。
安部公房は文豪シリーズを使い続けており、遺作も同機の保存データから見つかりました。
1981年から始まり、2000年まで製造されています。
シャープ『書院』
自社の液晶技術を重視し、早期にCRTモデルを全廃して液晶モデルへの切り替えが行われました。
また、タッチペンを使うことで文字や図などを直接書くことのできる『ペン書院』などで有名です。
1979年から2003年まで生産されていました。
カシオ『Darwin(ダーウィン)』
カシオ(CASIO)のカラーワープロ「Darwin(ダーウィン)」も人気機種でした。
最近のワープロ事情
最近はパソコンの全盛期です。
パソコンはワープロのできることは全てでできますし、それ以上のことも沢山できます。
そのため、現在ワープロを使っている人はごく少数といわざるを得ません。
ワープロの代わりに使われているのがワープロソフトです。
有名なワープロソフトにはマイクロソフト社の『Word』やジャストシステム社の『一太郎』などがあります。
ワープロの買取について
買取できるもの、できないものについて
1番大切なことは動作が問題なく『普通にちゃんと使用できること』でしょう。
ワープロは実用品です。中には飾るのが趣味のコレクターもいらっしゃいますが、多くの場合は実際に使用するために購入します。
多くの人にとって、動かないワープロは不要なのです。
そのため、しっかりと起動し、ワープロとして正常に使用できるものでないと、買取は難しくなるでしょう。
正常な使用というのは画面も含まれています。
たとえ見ることができる程度であっても、画面が割れているようなものは正常に使用できるとはいいづらいのです。買取は難しくなるでしょう。
また、有名メーカーのものかどうかも重要なポイントです。
今回ご紹介した、シャープや東芝、NEC、カシオなどの有名メーカー製のものなら、需要が高いので買取可能でしょう。
しかし、無名メーカーのものや、自作したワープロなどは買取してもらえない確率が高まります。
また、日本語に対応していない、海外製のワープロソフトなども、需要の問題から買い取ってもらいにくいでしょう。
ワープロの買取価格について
買取価格はメーカーや型番などによって大きく変動します。
商品によっては0円の場合もあるでしょう。
動作が問題ないことが前提になりますが、買取相場は1,000円~1万円程度になります。
高額査定のポイントとは?
1番大切なことは、状態の良さです。
査定の前には丁寧に掃除を行って、キレイな状態にしておきましょう。
また、状態の良さには付属品が揃っているかどうかという点も含まれています。
説明書や箱など、付属品が付いているとその分高く査定してもらえるでしょう。
また、人気の機種であるかどうかも重要です。
たとえば、『書院 WD-A330』は高額になりません。
業者によっては買取不可のこともあります。
しかし、同じ書院シリーズでも『書院 WD-VP3』は10,000円という高値を付けてくれる業者もあります。
自分が売ろうと考えている機種の値段がどのくらいなのかを事前に検索しておくと、業者側との値段交渉で有利になります。ぜひ、調べておいてください。
ワープロの周辺機器について
ワープロの周辺機器をセットにして売却することで、査定額をアップさせる手札となります。
もし、周辺機器を持っているようであれば、同時に処分してしまってはいかがでしょうか。
ワープロの周辺機器としては以下のようなものが一般的です。
- テンキー
- ワープロ対応マウス
- ハガキフィーダー
- スキャナー
ワープロを売る場合の注意点
重要なことは、査定に出すワープロが実際に作動するかという点でしょう。
おそらく、ワープロは使わなくなってから、長い期間がたっているはずです。
ですから、「昔は使えていたのに、今起動したら使えなかった」なんてこともあり得ます。
起動しない状態で査定に出しても普通は値段が付きません。
場合によっては引き取りも拒否されてしまうことがあります。
そうなると、結局は他の方法で処分しなくてはなくなり、二度手間です。
掃除や付属品をそろえることも大切ですが、起動して基本動作くらいは必ず確認しておきましょう。
ワープロのデータについて
あまり知られていませんが、実はワープロにも情報が記録されていることがあります。
ですから、なんの対処もせずにそのまま処分すると、データが流出することがあるのです。
データ記録のある機種がある
ワープロも20年程度の歴史があります。その長い年月の間にさまざまな機能向上が図られてきました。
本体へのデータ保存技術もその1つです。基本的には中~後期の機種には付いています。
ですから、ご自身の所有しているワープロの機種がなんなのかを調べてみてください。
比較的新しいものであれば保存機能が搭載されていることが多いので、説明書を確認のうえデータ削除を行いましょう。
データ削除について
データ削除とは言っても、パソコンとは違ってワープロに記録できるデータはたかが知れています。
そのため、あまり神経質になることはありません。
とはいえ、住所や電話番号、未公開文書等が流出することがありますので、気になる場合には削除しましょう。
データの削除方法は付属の説明書かインターネットで調べれば分かると思います。
もしもよく理解できないようであれば、メーカーに問い合わせたり、処分を依頼する業者などにデータ削除の依頼も相談してみましょう。
データは、基本的に復元できません。未公開の文書など、重要そうなデータが入っている場合には、必ずバックアップを取りましょう。
ワープロの処分について
買い取ってもらえなかったワープロ、売れなかったワープロは処分しなければなりません。
パソコンはPCリサイクル法の関係で粗大ごみとして出すことができなくなりましたが、ワープロは「PCリサイクル法の対象外」ですので、自治体の「粗大ごみ」や「燃えないゴミ」で出すことができます。
「粗大ごみ」か「燃えないゴミ」かは自治体によって大きさなどで基準が変わりますので、お住いの自治体に確認してから処分しましょう。
また、壊れたパソコンやワープロなどを資源として無料回収している業者もありますので、お近くにないかネットなどで確認してみましょう。
ワープロの買取や処分に関するよくある質問
- Qワープロは処分すべきなのでしょうか?
- A
実用的な意味で残すか残さないかを考えてらっしゃるのでしたら、処分した方がよいでしょう。そうではなく、誰かの遺品だったり思い出が残っていたりする場合や、インテリアとして使えると考えているのであれば、無理に処分する必要はないです。ワープロは、現在では生産していないものです。当然、気軽に手に入れられるものではありません。処分の際には慎重な判断をお願いいたします。
- Q壊れたワープロはどうやって処分すればよいのですか?
- A
壊れたワープロは買い取ってもらえないことがほとんどです。そのようなときにはどうやって処分すればよいのでしょうか? 方法としては、買取業者に回収してもらう方法があります。買取業者の多くは不用品の回収も行っているからです。ただし、使えないワープロは扱いとしてはゴミになってしまいます。ですから、処分の際には費用がかかってしまうでしょう。いわゆる、有料回収となります。また、自治体を利用して処分することも可能です。ゴミの分類は、基本的には粗大ゴミとなります(燃えないゴミで出せる自治体もあります)。各地域の粗大ゴミセンターに連絡し、回収の依頼をしましょう。後は、指定された出し方で粗大ゴミとして出すだけです。もちろん、粗大ゴミなので処分費用が発生します。
- Q付属品がないのですが、買い取ってもらえますか?
- A
説明書や箱などといった付属品はあくまで商品価値を高めるものでしかありません。ですから、ワープロ自体が稼働するのであれば、買取の可能性はあります。ただし、使用する上で絶対に必要な付属品の場合は、紛失していると買い取ってもらえないこともあります。
- Qワープロとワードソフトはどちらの方が使いやすいですか?
- A
単純に文字を打つだけならば、使い慣れている方が使いやすいでしょう。ただし、機能の面では圧倒的にワードソフトの方が上です。ですから、慣れるための時間的余裕があるのであれば、ワードソフトに慣れてしまった方が使いやすいでしょう。
- Qワープロのフロッピーディスクはどうやって処分すれば良いのですか?
- A
フロッピーディスクはマルチシュレッダーなどで粉々にするのが確実です。しかし、シュレッダーがない人も多いと思います。そのような方は、はさみでばらばらにしたりハンマーで破壊したりするとよいでしょう。ただし、破片が飛びちって危険なので、十分に注意しましょう。
まとめ
今回はワープロの処分・買取方法についてご紹介しました。ワープロは現代においては需要が低く、生産もされていません。しかしながら、年配の方を中心に、一定の層には需要がある機械です。そのため、機種によっては高く買取をしてもらえることがあります。買取ができなかった場合でも、買取業者に依頼することで有料回収してもらうことが可能です。自治体を利用して処分することも可能ですが、実は価値のある機種の可能性もあります。できれば、買取・回収業者に依頼するのがおすすめです。今回の記事を参考にして、悔いのないように処分してくださいね。